まさにこうした人々は、極右に誘惑されやすいタイプの人々だ。一連の学術研究が示すように、貧困は極右ポピュリズムへの支持を低下させる可能性がある一方で、将来を不安に思う中流階級の有権者は、より良い機会という偽りの約束に惹かれる傾向がある。こうした「縮こまり、叫び続ける」プレカリアートは、米国だけでなく多くの欧州諸国でも極右寄りである。
メディア、コンテンツ、コーディングといったカリフォルニアの主要産業は、AIによって最も急速に破壊的な影響を受けている。これは、ハリウッドの脚本家や俳優たちが2023年に繰り広げた労働争議の核心だった。問題は給与や福利厚生というよりも、ストーリーのアイデアやデジタル画像、音声といった無形資産や知的財産が企業によってどのように活用されるか、労働者がAIなどをどの程度コントロールできるか、そしてそれらから得られる富がどのように分配されるかという点にあった。
メディアは混乱の最前線にいるかもしれないが、法律と医療もすぐ後に続く。ハリウッド以外にも、外国人や自動化を締め出すという公約でトランプ氏がより広範な政治基盤を築ける場所は全国にたくさんあるだろう。外国人放射線科医による米国でのレントゲン写真の読影を禁止したり、バーチャル研究員を雇用する大手法律事務所を標的にしたりすることも想像できる。経済的に何がプラスで何がマイナスかという真実は、ここでは必ずしも重要ではない。重要なのは政治的な構図なのだ。
民主党が規制改革に焦点を当て、1990年代の新自由主義政策とそれほど変わらない「豊かさ」政策をますます支持し、特権階級の政党としての地位を固めつつある中、トランプ氏は今度はサービス業において、不安を抱える新たな労働者層を開拓しようとしている。これは実に巧妙であり、同時に問題である。