なぜ内向化は幾度となく払拭されないのか?それは、中国の政治経済の根底にある構造がそれを生み出しているからだ。中国のシステムでは、中央政府が政治、人事、戦略に関する決定を厳格に管理する一方で、地方幹部に経済政策の広範な裁量を与えている。地方の幹部は、絶対的な業績だけでなく、他の地方との相対的な業績によっても報奨・処罰を受ける。その結果、地方の指導者たちが投資、成長、そして工業化を追い求める熾烈な競争が生まれる。
このモデルは中国の目覚ましい経済ダイナミズムを牽引してきたが、同時に、特にその時々の戦略的潮流となっている分野において、地域を超えて重複する過剰な投資を確実に生み出している。
習近平主席は2012年に権力を掌握した際、中国経済のギアを「高速」から「高品質」へと転換すると誓った。この新たな方針の下では、地方幹部がGDPを大量生産するだけではもはや不十分だ。彼らは、国家主席が認めた産業に資源を投入し、不人気産業には手を出さないようにしなければならない。
各省が最大のAIハブ、最大の半導体クラスター、あるいは最新のEV製造拠点の建設を競い合うのも無理はない。
これは内向化が最終的に中国の産業機械を消耗させることを意味するわけではない。むしろ、無駄な投資と底辺への競争を生み出すのと同じメカニズムが、外国のライバルを打ち負かす準備の整った国内のリーダーを生み出すのである。
厳しい内向化を生き延びた中国企業は、強靭さを身につけて姿を現す。彼らは急速な規模拡大、容赦ないコスト削減、そして極めて薄い利益率で生き残る術を習得する。国内における熾烈な価格競争は、海外市場獲得への渇望をますます強めるばかりだ。こうした製造業の優位性ゆえに、北京には国家主導の過剰投資を定期的に削減する以外に、経済統治システムを根本的に見直す動機がほとんどない。
国内で供給過剰から始まったものが、最終的には海外での覇権獲得へと発展する可能性があるという構図は、繰り返されている。
FT October 24, 2025 For China, ‘involution’ is a blessing as well as a curse Yanmei Xie