YouTubeで「ニコニコ動画 党首討論」2026年1月24日(土)をみました。
解散の大義、成長モデル、民主主義、国家、安全保障。もっとも多くの時間が、各党の物価高対策と減税の違いに割かれました。
まず、消費税の引き下げ・財源論です。それが成長やインフレ・円安に効果があるとは思えません。「中道改革連合」が示す政府系ファンドによる恒久財源、というアイデアを、おもしろい、と思う反面、政治が金融ビジネスに依存する疑念と不安を持ちました。
「生活者ファースト」がどのように成長をもたらすのか、合理的・説得的な主張を示す必要がある、と強く思いました。それは欧米の政治経済学者たちが唱え始めた「ロンドン・コンセンサス」かもしれません。
また、高市首相の「なんでも安全保障」論は、保守強硬派、タカ派の軍備増強を超えて、トランプのリスクから距離をおくために自主防衛を明確にめざし始めたヨーロッパや、Mariana Mazzucatoのミッションによる産業投資国家のメッセージを含む、と感じました。
他方で、緊縮財政を否定する諸野党からの国債発行増額や政府社会保障政策の批判は、国債の買い手になる外国投資家に不満と投機の機会を与えるでしょう。外国人(中国人・韓国人・アジアの底辺労働者)を攻撃する愛国ナショナリズムとともに、日本政治の基盤を溶解するネット選挙になるかもしれない、と懸念しました。
左派であれ右派であれ、政府が積極的に成長と分配に関与し、革新と投資を促すとともに、富裕層に負担を求める税制のグローバルな構築に参加すべきです。
白紙委任状を求める独裁者、という高市解散への批判は、選挙を悪用した権力闘争、トランプ・シンドロームを予感させます。
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だれがこのショーを止めるのか?
トランプは、アメリカ大統領を超える権力を持つ、と、かつて恐れられた「債券市場」も破壊するのでしょうか? マール・ア・ラーゴ合意が描いたような国際金融システムを築くことも、決して不可能ではないと思います。
中国に誕生した巨大な産業基盤やサプライチェーン、(日本の家計は苦しいにもかかわらず)米中の豊かな消費市場に依存する、日本の大企業の利益見通しや株価上昇で日本経済の強さを判断するのは間違いです。ほころび始めたドル体制の下で、円の価値の安定化や海外資産に投資すること、(トランプが攻撃し続ける)アメリカ連銀を「最後の貸し手」とするような金融危機の回避策、(ヨーロッパが離脱するために苦悩する)アメリカとの安全保障条約を疑いえない「リアリズム」と主張する時代は、終焉を迎えています。