IPEの果樹園 「今週のReview 3/2/2028」
「北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2月のミュンヘン安全保障会議で、過去2カ月間で約6万5000人ものロシア兵が死傷しており、ロシアはウクライナで「信じられないほどの損害」を被っていると述べた。
CSISが1月に発表した推計によると、ロシア軍は死者、負傷者、行方不明者を含めて月平均2万6000人以上、22年以降の累計で120万人の死傷者を出しているという。」 (わずかな前進に大きな代償、 Reuters 2026年2月23日)
こんなに犠牲を出してもロシアとウクライナの戦争が終わらない理由は何ですか?
人口、軍備、戦闘経験、経済規模、核兵器保有に、両国間で圧倒的な差がありました。しかし、プーチンは短期に勝てませんでした。
バイデン政権の警告と介入が不十分だったのか? ウクライナ軍がスターリンクやドローンの助けで反撃に成功した。しかし、アメリカやEUからの軍事支援が遅く、少なかった。 EUの内部分裂によって、政治的な意志が欠如している。
また、ロシアが経済制裁に対して予想外の強さを示した。中国はロシアの敗北を好まず、静かに支え続けてきた。
戦争の技術が変化し、ロシアの戦術が無効になり、膠着状態を生んだ。ロシア兵に比べて、ウクライナ国民の戦う意志が圧倒的に高い。しかし、ロシア政府は、地方から集めた兵士の犠牲者に補償し、反対の声を封じ、モスクワの戦争支持層を分離した。ロシアは北朝鮮やアフリカから傭兵を導入した。ロシア軍もドローンを開発・改良し、大量に生産している。
戦争の目標が変わって泥沼化し、物語・歴史観・イデオロギーに支配された。ロシアの戦争体制を維持する強固な利害関係が築かれている。
トランプ大統領の交渉姿勢が、自分にとっての有利な取引に限られ、外交・安全保障として間違っている。
プーチン大統領が正しい情報を知らない、孤立して、情報が届かない(届けない)。和平後の政治的・経済的混乱を恐れる。
双方が軍事的な優位の下で終わる可能性に賭けている。しかし、どちらの経済も疲弊し、長期的には耐えられず、崩壊の瞬間を前に持久力を競っている。
・・・などと指摘されます。
戦争は答えにならない。戦争の長期化の末に、どちらかが完全に経済的・軍事的に崩壊するか、あるいは、革命・政変が起き、無条件降伏する。そして・あるいは、外交交渉による譲歩や戦後の安全保障の枠組みを関係諸国を含めて国際合意する。しかし、交渉による和平の条件がまだ具体的に示せない。受け入れ可能な政治的妥協案がみつからない。
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アメリカとイスラエルがイランを攻撃しました。報復がはじまり、ここでも戦争が拡大し、長期化するかもしれません。
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容赦なく市民生活は破壊され、自由を奪っていきます。
戦争の反対は、平和ではなく、人権ではないでしょうか? 歴史において戦争と平和は循環して続きます。戦争がなくなる世界では、政府が人権を重視している、と思います。
そう、アムネスティインターナショナルの動画を観て想いました。
https://www.youtube.com/watch?v=6e8m8L9BFa4&t=78s
What are Human Rights?
Amnesty International Australia
2022/01/10 #humanrights #amnestyinternational
人権とは何ですか?
・・・私たちすべてが持つ権利とは、公正に扱われ、他者を公正に扱うこと、そして自らの人生について選択する能力を持つことです。
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また、寺島実郎の話を聴いて、その考察から学ぶべきだ、と思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=23vpKB9vDIo
「円安日本の転換点と日米中関係の本質」(寺島実郎の世界を知る力#63/2025年12月21日放送)
政治指導者は、軍事力ではなく、安全保障の枠組み、その構想力を競うべきです。
IPEの果樹園 「今週のReview 3/2/2028」