• 03/15/2026

静かな森と都市の明かり・・・グローバルな政治経済秩序を考える

新しい平和と繁栄の条件。国境を超えて、市民にふさわしい秩序を築く。  グローバルな政治と経済のダイナミズム、国際政治経済学を学ぶ人のために。

高市早苗氏はマーガレット・サッチャーを尊敬しているそうですが、その高い支持率をサッチャーリズムによって維持するのはむつかしいでしょう。なぜなら、日本の有権者たちはサッチャーに代表されるような市場自由化のイデオロギーを好まないからです。(日本維新の会が、独自性を示すため、そのメッセージに飛びつくとしても。) 

自民党が大きく変わらなければ、高市内閣は日本経済と国家の関係強化、制度的革新・構造転換に失敗し、高い支持率や政権の求心力が消滅するでしょう。「働いて×5、そして×20」の難局・危機の大変革モードで、高市氏は政権を指導し続けます。 

政府がグローバリゼーションによる経済・社会変容から国民を守る。そして、

● 中国経済の台頭と軍事大国化(国際関係再編)、
● AI開発競争と投資ブーム(その崩壊)、
● 気候変動と脱原発・エネルギー政策、
● ドナルド・トランプとの蜜月(と脅迫)、
● 憲法改正と軍備強化をめぐる国民の分断、
● 金利上昇と財政危機、
● 円安とドル安の連動、
● 国際資本移動(ジャパン・マネー)の逆転、
● 人口減少・地域経済・過疎化、
● 氷河期世代の貧困と高齢化、
● 外国人労働者への抑圧・差別感情、
● 移民・難民政策の不在、
● 非正規労働者の低賃金と不平等、
● 年金・医療・社会保障システム、
● 情報環境の米系資本支配と独占市場の武器化、
● ロシア・韓国・中国(台湾)との領土問題、
● 東アジアにおける核拡散、
● 自動車・半導体の次の産業政策、
● SNSによる感情的な攻撃の蔓延、
● 選挙における情報操作・偽情報の影響力・(ロシア、中国、アメリカによる)国際介入、
● 金融・ネット企業と超富裕層・寡頭政治、
● リベラルな民主主義システムへの不信・強権(独裁)化、
・・・さらに?

高市氏の政治のモデルは、むしろトニー・ブレアのものです。ブレアは、労働党を改革して、(レーニン型)社会主義の実現ではなく市場(資本主義的市場経済)による富の増大を労働者にも手の届くものにする、と唱える「ニュー・レイバー」でした。高市氏は、逆に、社会民主主義的な国家の市場介入・平等化政策(日本型・ステークホルダー資本主義)を大胆に目標として取り込むべきです。 

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新しいリベラリズムに必要なものは何か? ティモシー・ガートン・アッシュが2021年の考察をサブスタックに再掲載しました。 

Timothy Garton Ash – ‘History of the Present’
https://timothygartonash.substack.com/p/the-future-of-liberalism
History of the Present (19 days ending Sunday 15 February 2026)
The future of liberalism
What should come after liberalism? A better liberalism, Prospect Magazine Feb 15, 2021

「ナショナリズムと社会主義をもたらした願望は必ずや再び戻ってくるだろう・・・一つは共同体とアイデンティティへの渇望、もう一つは平等と連帯への渇望である。・・・共同体とアイデンティティは保守思想でしばしば強調される価値観(そして人間のニーズ)であり、社会主義の伝統は平等と連帯に特に注意を払ってきた。」(ピエール・ハスナー) 

「想像力豊かな共感の根底にある市民的美徳こそが連帯であり、これは左派が長らく旗印に掲げてきた理想であると同時に、多くの保守派がキリスト教的社会教義に由来するものとして大切にしている価値観でもある。」 

「リベラルな言葉で定義される国家という、より防衛力の高い地点に再集結する必要がある。・・・「信仰と血縁」ではなく「近隣関係と世俗法」として」 

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高市早苗氏がブレアに似るとき、私が恐れるのは、その最悪のイメージ、対米協力=従属姿勢に自信を深めて、イラク戦争に積極的に協力したことです。多くの成果がすべて瓦解し、ブレアはイギリスで最も嫌われる指導者になりました。 

IPEの果樹園 今週のReview 2/16/2026

By onozn

大学で30年教えたあと、2025年春に定年退職しました。社会とのかかわりを模索中です。できることなら多くの街で仕事を経験したい。 「IPEの果樹園」を継続し、世界の政治経済に生じる変化を追いながら、本当に好ましい生活と社会の在り方を探そうと思います。

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